Use Vertex AI as AI Provider
コンテキスト
Section titled “コンテキスト”AI機能をアプリケーションに統合する際、AIプロバイダーの選択は重要な決定事項である。特に企業向けアプリケーションでは、データプライバシー、セキュリティ、ベンダーロックインの回避が重要な考慮事項となる。
従来のAIサービスでは、入力データが学習データとして利用される場合があり、機密情報の漏洩リスクが懸念される。また、特定のモデルに依存することで、将来的な技術進歩への対応や、コスト最適化の選択肢が制限される可能性がある。
AIプロバイダーとしてGoogle Cloud Vertex AIを採用する。
選択肢1: Google Cloud Vertex AI
Section titled “選択肢1: Google Cloud Vertex AI”-
利点:
- 入力データが学習データとして使用されないことが保証
- 複数のAIモデル(PaLM、Gemini、Codey等)を統一APIで利用可能
- モデルの切り替えが容易でベンダーロックインを回避
- Google Cloudの企業向けセキュリティ機能を活用
- 日本リージョンでのデータ処理が可能
- カスタムモデルの学習と配信も対応
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欠点:
- Google Cloudエコシステムへの依存
- 他のプロバイダーと比較して料金が高い場合がある
- 一部の最新モデルの提供が遅れる可能性
選択肢2: OpenAI API
Section titled “選択肢2: OpenAI API”-
利点:
- 最新のGPTモデルへの早期アクセス
- 豊富なドキュメントとコミュニティサポート
- 使いやすいAPI設計
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欠点:
- データプライバシーポリシーが厳格ではない
- OpenAIのモデルに限定される
- 企業向けガバナンス機能が限定的
選択肢3: Amazon Bedrock
Section titled “選択肢3: Amazon Bedrock”-
利点:
- 複数のAIモデルプロバイダーをサポート
- AWSエコシステムとの統合
- 企業向けガバナンス機能
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欠点:
- 日本リージョンでの利用可能性が限定的
- Google Cloudと比較してモデルの種類が少ない
- 設定と管理が複雑
選択肢4: Azure OpenAI Service
Section titled “選択肢4: Azure OpenAI Service”-
利点:
- Microsoftの企業向けセキュリティ機能
- Office 365との統合
- データプライバシーの保証
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欠点:
- 主にOpenAIモデルに限定される
- 日本での利用開始が遅れた
- 他クラウドプロバイダーとの統合が困難
この決定による影響を記述する。
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ポジティブな影響:
- データプライバシーとセキュリティの確保
- 将来的なモデル変更への柔軟性
- Google Cloudの他サービスとの統合による開発効率向上
- 日本国内でのデータ処理によるコンプライアンス要件の満足
- 複数モデルの性能比較と最適化が可能
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ネガティブな影響:
- Google Cloudプラットフォームへの依存度増加
- 初期設定とGoogle Cloud IAMの学習コスト
- 他のクラウドプロバイダーへの移行コストの増加
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リスク:
- Vertex AIサービスの仕様変更や価格変更による影響
- Google Cloudのサービス停止リスク
- 特定モデルの廃止による移行コスト