Use Supabase for Infrastructure
コンテキスト
Section titled “コンテキスト”モダンなWebアプリケーション開発において、バックエンドインフラストラクチャの選択は開発速度と運用コストに大きな影響を与える。従来のセルフホスト型のインフラストラクチャでは、データベース、認証、ストレージ、API開発などを個別に構築・運用する必要があり、開発者にとって大きな負担となっている。
特に小規模から中規模のプロジェクトでは、Dockerを使った複雑なコンテナ環境の構築や運用は開発者体験を損ない、本来のアプリケーション開発に集中できない状況が生まれている。開発者がより簡単にアプリケーションを構築できるインフラストラクチャの選択が求められている。
インフラストラクチャとしてSupabaseを採用し、Dockerを使用しない開発者フレンドリーなアプローチを選択する。
選択肢1: Supabase
Section titled “選択肢1: Supabase”-
利点:
- PostgreSQLデータベースの即座の利用開始
- 内蔵認証システム(Auth)による迅速な実装
- リアルタイム機能の標準提供
- ファイルストレージ機能の統合
- 自動生成されるREST APIとGraphQL API
- Edge Functions(Deno Runtime)サポート
- 直感的なダッシュボードとSQL Editor
- Dockerセットアップ不要による開発環境の簡素化
- TypeScriptクライアントライブラリの充実
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欠点:
- ベンダーロックインのリスク
- PostgreSQL以外のデータベース選択肢がない
- カスタマイズ可能性の制限
- 大規模トラフィック時のコスト増加
選択肢2: セルフホスト(Docker + PostgreSQL + 自作API)
Section titled “選択肢2: セルフホスト(Docker + PostgreSQL + 自作API)”-
利点:
- 完全なコントロールとカスタマイズ性
- ベンダーロックインの回避
- 長期的なコスト予測可能性
- 独自要件への柔軟な対応
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欠点:
- Docker環境のセットアップと管理の複雑さ
- 認証システムの自作が必要
- データベース管理とバックアップの責任
- セキュリティアップデートの手動対応
- 開発速度の大幅な低下
選択肢3: AWS(RDS + Lambda + Cognito)
Section titled “選択肢3: AWS(RDS + Lambda + Cognito)”-
利点:
- 企業レベルのスケーラビリティ
- 豊富なサービス選択肢
- 高い可用性とパフォーマンス
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欠点:
- 複雑な設定と学習コスト
- 複数サービスの組み合わせによる管理負担
- 開発者体験の複雑さ
- 初期コストの高さ
この決定による影響を記述する。
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ポジティブな影響:
- 開発環境のセットアップ時間の大幅短縮
- 認証機能の即座の利用開始
- リアルタイム機能による豊富なユーザー体験の実現
- データベース運用の自動化による運用負荷の削減
- TypeScriptとの優れた統合による型安全性の向上
- MVPや初期プロダクトの迅速な構築
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ネガティブな影響:
- 特定ベンダーへの依存度増加
- 複雑なデータベース操作における制約
- 長期的な移行コストのリスク
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リスク:
- Supabaseサービス停止時の影響
- 料金体系変更によるコスト増加
- 企業レベルでの使用における機能制限
- データエクスポート時の複雑さ