Use React Native Paper for Mobile UI Components

コンテキスト

React Nativeでのモバイルアプリケーション開発において、高品質なUIコンポーネントライブラリの選定が必要である。既にMaterial Design 3をデザインシステムとして採用しており、このデザインシステムと整合性の取れた実装が求められる。

React Nativeアプリケーションにおいて、以下の要件を満たすUIコンポーネントライブラリが必要である。

Material Design 3の仕様に準拠したコンポーネント
テーマシステムによるカスタマイズ機能
アクセシビリティへの対応
安定したメンテナンスとコミュニティサポート
TypeScriptの完全サポート

決定事項

React NativeのUIコンポーネントライブラリとしてReact Native Paperを採用する。Material Design 3を包括的にサポートしており、デザインシステムとの一貫性を保つことができる。

選択肢

選択肢1: React Native Paper（採用案）

利点:
- Material Design 3の公式サポート
- Dynamic ColorやMaterial Youのテーマシステムに対応
- 豊富なコンポーネントセット（40以上のコンポーネント）
- アクセシビリティ対応が組み込まれている
- TypeScriptによる充実した型定義
- 活発なメンテナンスとコミュニティ
- React Native WebとExpoに完全対応
欠点:
- Material Design以外のデザインシステムには適さない
- カスタマイズの自由度に一定の制約がある
- バンドルサイズがやや大きい

選択肢2: NativeBase

利点:
- 豊富なコンポーネントセット
- 複数のテーマをサポート
- Web対応も含まれている
欠点:
- Material Design 3への対応が不完全
- パフォーマンスの問題が報告されている
- カスタマイズが複雑
- メンテナンスの頻度が低下傾向

選択肢3: React Native Elements

利点:
- シンプルで使いやすいAPI
- 軽量なライブラリ
- カスタマイズしやすい
欠点:
- Material Design 3のサポートなし
- コンポーネントの統一感が不足
- テーマシステムが基本的
- アップデート頻度が低い

選択肢4: Tamagui

利点:
- 高パフォーマンス（コンパイル時最適化）
- 柔軟なスタイリングシステム
- Web対応が優れている
欠点:
- Material Design 3のサポートなし
- 学習コストが高い
- コミュニティがまだ小さい
- プロダクション実績が少ない

結果

この決定による影響を記述する。

ポジティブな影響:
- Material Design 3との完全な整合性により、デザインの一貫性が保たれる
- Web版（Material Web Components）とモバイル版で統一的なユーザー体験を提供できる
- 既製のコンポーネントにより、開発速度が向上する
- アクセシビリティ対応が標準で含まれているため、追加実装が不要
- テーマの切り替えによる複数ブランド対応が容易
ネガティブな影響:
- Material Designの制約内でのデザインとなる
- 独自のデザイン要素を実装する場合は追加作業が必要
- 初期学習に時間がかかる可能性がある
リスク:
- Material Designから離れたデザイン要求への対応が困難
- ライブラリのアップデートによる破壊的変更の可能性
- パフォーマンス最適化が必要になる場合がある

実装ガイドライン

基本設定

import { Provider as PaperProvider } from 'react-native-paper';
import { MD3LightTheme } from 'react-native-paper';

const theme = {
  ...MD3LightTheme,
  // カスタムテーマ設定
};

export default function App() {
  return (
    <PaperProvider theme={theme}>
      {/* アプリケーション */}
    </PaperProvider>
  );
}

Material Design 3テーマの統合

Web版のMaterial Design 3テーマトークンと同期
Dynamic Colorを使用したブランドカラーの適用
ダークモード対応の実装